まず、初めに国際結婚の種類について触れておきます。
国際結婚には、在日国際結婚と国際結婚に分かれます。また、在日国際結婚も、A:在留資格者とB:ビザ目的者に分かれます。(Bは、配偶者ビザ目的の出稼ぎ者)最後にC:国際結婚の3通りと成ります。その違いを下記にまとめてみました。
<表―1>
役務 | 成婚料 | 在留保有 | 日本語 | 交際場所 | 各種渡航 | 両国入籍 | 在留申請 | 査証 | 結納金 | 仕送り | 結婚式 | |
A | 成婚 | 必要 | ◎ | ○ | 日本 | 不要 | 必要 | 切替 | 切替 | 必要 | 必要 | 必要 |
B | 成婚 | 必要 | ✕ | ✕ | 現地 | 必要 | 必要 | 必要 | 必要 | 必要 | 必要 | 必要 |
C | 入国 | 必要 | ✕ | ✕ | 現地 | 必要 | 必要 | 必要 | 必要 | 必要 | 必要 | 必要 |
※BとCの違いは、お見合場所、入国までの対応を取るのがCのみ
※AとBに関しては、結婚相談業者の取り扱いはほぼ同じと成り、費用も同じ様に掛かります。但し、内容的にはBはCと同様に役務を行う必要が有ります。Aは、女性側が大使館や入管対応は可能ですが、Cは婚約(成婚退会)以降の実務を全て男性が実行する事に成ります。結果、苦労も含めるとC以上に労力+費用が必要になります。
<表―2>
紹介 | お見合 | 親の承諾 | 交際 | 成婚退会 | 両国入籍 | 結婚式 | 在留資格取得 | 査証取得 | 結婚式 | 結納金 | 仕送り | |
A | ○ | ○ | ✕ | 国内 | 婚約 | 奥様 | 奥様 | 奥様 | 奥様 | 国内 | 奥様 | 奥様 |
B | ○ | ○ | ✕ | 海外 | 婚約 | 奥様 | 奥様 | 旦那 | 奥様 | 海外 | 奥様 | 奥様 |
C | ○ | ○ | ○ | 海外 | 入国 | 業者 | 業者 | 業者 | 業者 | 海外 | 業者 | 業者 |
B:の女性は、「配偶者ビザ目的の出稼ぎ」に近い対応です。観光ビザや家族ビザ等で入国していることが大半と成ります。一般的には3か月程度のビザでの来日と成る観点より女性側はお相手を気にしないで業者の意向で結婚相手を決める傾向が有ります。目的が「配偶者ビザの取得」です。本来は日本の入管が一番嫌がる「偽装結婚に抵触しそうな結婚」と成ります。その理由は、日本での配偶者ビザは、他の国に類を見ない最高優遇ビザだからです。奥様本人が技能資格を気にせず身体一つで職業に就くことが可能だからです。(現在は、外国人に夜の商売が可能なビザは、配偶者ビザ程度しかありません。そのためサービス業で稼ぎたい女性が一番欲しいビザと成ります。)この場合は、ビザ取得後の就職先が決まっていることが多いと聞きます。結果、新婚当初より別居と成る夫婦が出る事に成ります。全員とは言いませんが、非常に危険な賭けを選択することになるため、当会では原則紹介の対象から外しております。
また、<表―2>でもお分かりの様に成婚退会後に、カップルで対応する専門業務が多岐にわたります。(書類は原則、現地語を英語翻訳で現地外務省の認証+日本語訳の添付が必要です)その為、C以上に男性が、現地に出向く必要が有ります。(当会でもこの対応を依頼されるケースが有ります。)
また、Aは現地に出向きませんから成婚退会後に女性側の両親の反対や、結婚条件の要求(結納金の増額・仕送り増額・家族親戚の扶養など)が有る場合が想定されます。Bも同様に目的が就労の場合が想定されますので、成婚退会後に親の反対や結婚条件の要求が起きる危険が有ります。Cは、全ての運用に業者が絡みますので、契約外の結婚条件の要求が起きにくいと言われています。
最終的には、男性が選択することです。「ウサギ」と「カメ」の競争と同じかもしれません。成婚退会の時期を見れば、A・Bがウサギ、Cがカメと成ります。これは、ゴールが「成婚退会」だからです。しかし、結婚は「入籍して」「同居して」「家庭生活を過ごす」ことが目的です。当たり前の夫婦生活の継続と成ります。
さあ皆さんは、「ウサギ派」ですか「カメ派」ですか。